梁川沿いの旧製錬所 煉瓦建築
2022年解体
2020年11月13日撮影
盛岡市中野の梁川沿い、葛西橋のやや上流に、妙な建物を見つけました。
中央部分は煉瓦積造建築であることが分かります。
煉瓦建築の周囲に、増築を繰り返しています。
煉瓦の積み方はイギリス積でした。
以前「もりおか物語 六」で読んだことのある「製錬所」ではないか?、と思い、調べてみることに。
P.57「戦時中にレンガ造りの製錬所がつくられて、高い煙突が建てら
れた・・」
P.188 写真キャプション「葛西橋際にある製錬所の煙突の付近」
出典:国土地理院を元に作成
昭和23年(1948)の航空写真からだと、ほぼ間違いなくこの建物だと思うのですが。(というか、周辺にはこの建物しかない)
2023年4月6日撮影
ところが、現場へ再調査に行ったら、すでに更地になって新しい家が建っていました。2022年中に解体されたようです。
岩手県立図書館にレファレンスをお願いしましたが、情報はありませんでした。ネットの検索でもヒットせず。
2023年4月13日、地元の方にお話を聞く機会があり「この建物には、もともと煙突があり、危険なので煙突だけが解体された」「その後、農業用倉庫として使われていた」との証言を得ました。この建物が元「製錬所」だったのは確かだと思います。
・参考文献
『もりおか物語 六 鉈屋町かいわい』1976年9月10日 盛岡の歴史を語る会