大清水から鉈屋町 古川跡の水路 5 - 2
鴨入川とはどこなのか?
文献もいろいろ調べ、岩手県立図書館にリファレンスもお願いしました。
「鴨入川」の経路について記述しているのは「もりおかの地名」P.311、
「古川」跡の流れは川原町を横切って大慈寺前から神子田裏で北上川に落ち、これに八幡宮前を流れてくる「桜川」の一部が合流して、「御鴨入川」とも呼ばれてきた。
を、見つけることができました。
ただ、この記述を見ると、
「川原町を横切って」 というと、今回の経路に思えますし、
「八幡宮前を流れてくる一部が合流」 だと、桜川の末端という気もします。
どちらでしょう?
地図出典:国土地理院を元に作成 ※範囲は推定
鴨入とは
昔、大慈寺小学校辺りから、鉈屋町、神子田にかけては、沼地・湿地帯が広がり、水鳥が多かったことから「鴨入」と呼ばれていました。江戸時代は南部藩の鷹狩り場「鴨御鷹野場」となっていました。
そうなると、「鴨入」を流れる川や水路を、とりあえずまとめて「鴨入川」と呼んでいたのではないか、という推定もできます。
最後は地元の方に聞き取りをしてみました。
「どちらも、鴨入川と呼んでいた」という方もいれば、
「名前なんかなかった」という方もおりました。
どうも文献調査は、確証に至る「物理的証拠」に、なかなか行き当たらず、まだもやもやしているのですが、今回はここまでです。